風が強くなってくるとセイルが深くなってセイルのトリムや船のハンドリングが難しくなる。。。といった経験はありませんか?
これはセイルの形状(シェイプ)はもちろんなのですが、実はハリヤードの強度も大いに関係してきます。
ハリヤードの伸びはセイルシェイプに直結し、伸びが大きければ(ロープ強度が小さければ)ハリヤードを取り付けるヘッド(もしくはピーク)部分及びセイル全体が下に下がりシェイプが深くなってしまいます。このことは余計なウェザーヘルムを発生させる原因となり船をコントロールすることが難しくなることを意味します。
加工例:クラブレース艇のハリヤード類。ハリヤードの先端はハリヤードを上げきったときマスト側シーブ(滑車)部分での折れ曲がりによる外皮の劣化を防ぐために、先端部のみダイニーマ製外皮に換装しています。
アラミドやカーボンと云ったハイテク繊維を使用していないダクロンなどのポリエステル・ウーブンクロスを使用している一般的なクルージング艇ではこれは余計に顕著に表れます。弊社ではクラブレース/クルージング向けのダイニーマ繊維を芯材とした比重が軽く高強度のドナジー(Donaghys)社「Superspeed(スーパースピード)」ロープを使用することをお勧めしています。
シートについても特にスピンシートは水に濡れても重くなりにくい高強度のロープを使うことで重くて下へ垂れることがなくなるので、よりスピネーカーのフライング、およびツイスト性能にいい影響を与えてくれるでしょう。
そろそろハリヤードやシートの交換を考えている船は、ご使用用途やご使用箇所などに合わせてどのロープが最適なのか適切なアドバイスをさせていただきます。ぜひ一度ご相談ください。